石油ストーブの仕組みや種類について関井さんに学ぶ

最終更新日 2023年12月20日

石油ストーブは灯油を燃料として熱を発生させ、部屋などを暖める器具です。その名称から勘違いされることがありますが、実際には石油を直接的に使用していないのも特徴です。石油から生成した灯油を使って動かす仕組みになっています。

熱によって灯油を気化させることで発生する気化ガスを燃焼させ、熱エネルギーで暖を取る装置です。昨今ではガスストーブや電気ストーブがよく使用されていますが、今でも石油ストーブを使用しているケースもあります。また、ドラマやアニメの時代背景によっては登場することも多いです。

関井圭一氏も注目する石油ストーブの種類

関井圭一も気になる石油ストーブは大きく2つに分けることが出来ます。その1つが対流式と呼ばれるものです。これは多くの熱を丈夫に発生させる仕組みとなっています。対流式の場合は丈夫に熱が集まるのでそこにやかんなどを乗せ温められる機種もあります。

前面に多くの熱を発生させるタイプを反射式と呼びます。対流式の場合は機器の中心に燃焼筒があります。炎は燃焼筒の立ち上がる仕組みになっています。

一般に温かい空気は軽いので上昇します。これにより部屋に空気が循環する対流を順調に起こすことが出来ます。部屋の中心に置くことで空気の対流を効率的に行うことが可能です。反射式の場合は燃焼筒の奥に熱の反射板が配置されます。機器の正面に集中して熱を放射する仕組みになっています。

こちらのタイプにおいても室内の空気を対流させる効果がありますが、反射板による一方方向への暖房効果が高いとされています。機器の正面では比較的遠くまで暖房効果が高いと言われます。

燃焼式ストーブについての解説①

灯油を気化させる際に重要となるのが芯です。これは使用を続けることで先端が炭化していくので、シーズン中に何度か空焼きを行うことが推奨されることもあります。空焼きとは灯油を抜いた状態で点火することです。

空焼きを行うことで残っている灯油と炭化した部分を燃やしきることが出来る可能性もあります。しかし、空焼きをしても芯が消耗してしまうので、メーカーから補修部品である替え芯が販売されています。火力の調節は芯の上下で行うようになっているので、短くなると芯が上がり切らなくなってしまい、それが芯の交換時期となります。

燃焼方式によってもいくつかに分類することが出来ます。最も一般的だった方式は芯を燃焼する方式です。燃焼筒の下部にはガラス繊維などの不燃性繊維でできた燃焼芯が露出しています。

芯の下端は灯油に浸っており、芯の先端で燃焼させる仕組みです。燃焼筒の上部には金網があり、金網と燃焼筒全体から赤外線を放出します。燃料タンク内で加圧を行って、灯油をバーナーで燃焼させる方式の石油ストーブもあります。

かつては人力による加圧が一般的となっていましたが、加圧作業は酷なものであり、女性にとって扱いにくいものでもありました。そこで別の着火燃料かた灯油に移行するという方法が開発されました。これにより利便性が高まり、製品は大ヒットしましたがガソリンと灯油の取り違えなどが発生してしまった問題もあります。

燃焼式ストーブについての解説②

灯油を燃焼室内で燃焼させる構造となっているものをポット式と呼びます。燃焼室の円形になったポットと呼ばれる底部に灯油を流し込み、電熱線で点火する仕組みになっています。燃焼室には電動送風機によって空気が送られるのが一般的であり、燃焼室の外周や内筒に開けられた空気孔から吹き付けて燃焼効率を向上させます。

火力の調節は油の量を調節出来る装置で行います。燃焼室は耐熱の塗装を施した外板で覆われている構造になっていることが多いです。家庭用でも10畳から30畳用となっており、発熱量が大きい製品が普通とされていました。

壁の近くに置くと火災になってしまう恐れがあるので部屋の中央に置く必要があります。天板の面積が広がったことでやかんや湯沸かし鍋などを一緒に乗せられるという利点もあります。いずれの方式であっても気密性の低い住宅で使用することには危険が伴うので、換気を行うことが重要となります。

適切な換気を行うこと、灯油ではないものを間違って入れないことで安全な運転を実現できます。電気ストーブやガスストーブが一般的となった現在においても一定の需要があります。

加圧式ストーブではガソリンと灯油を入れ間違える事故が頻発したため、現在では一般的となっていません。現在では芯式か、ポット式のどちらかが使用されるケースがあります。

まとめ

石油ストーブはマイナーチェンジや多様化か行われています。古くなったストーブに少しの改造を施し、廃油を燃料に使用する廃油ストーブが作られるケースもあります。石油ストーブの中にはやかんや鍋などを乗せられる機種もありますが、その使い方をするときには空焚きなどに気を付けておきましょう。

また、地震の際には拭きこぼれなどが起こる可能性があるのですぐにスイッチを切る必要があります。安全性に気を付ければ現在でも使用できるストーブとされます。